T先生、よく合奏やパート練習でベーとかツェーとか聞くんだけど、これって何?
それは、「ドイツ音名」といって、音の高さを表す言い方の一つだね
あれ?音の高さを言うなら、ドとかレでいいんじゃないの?
ドレミ・・・と読むのは、「階名」だね
フルートだけだと階名だけで問題ないんだけど、他の楽器とアンサンブルしようとすると、困ったことが起きるんだ
合奏で音名を使うのはなぜ?
フルートで「ド」といえば、これまで音楽の教科書などで習ってきた「ド」と同じ高さの音です。
しかし、クラリネットやホルンなど、別の楽器の場合、異なる音になります。
じゃあ、ここでクラリネット吹きのペンちゃんに、上の音符を吹いてもらおう
はいはーい。〜〜♪
わっ、確かに高さが違うニャ。これは・・・シ♭?
フーニャ正解。ではペンちゃん、今君が吹いた音は「階名」だと何?
ドだよ
???
音名は、全ての楽器の共通言語
「階名」は、楽譜上の五線のどこに音符があるかを表すもの、と考えてください。
それに対して、「音名」は、音の高さそのものを表すものです。
ちなみに、フルートの「シ♭」の音は、ドイツ音名だと「B(ベー)」というんだ。
ペンちゃん、さっき吹いた音を「音名」で何て言う?
B(ベー)だよ
同じ言い方だニャ!
クラリネットに限らず、サックスやホルンなどの楽器も、楽譜で「ド」の高さにある音を吹くと、フルートとは異なる高さの音が鳴ることがあります。
例えば合奏などで、様々な楽器がいるところで「ド」の音を吹いてください、というと、全員が違う音を吹いてしまいます。
しかし音名で「C(ツェー)」の音をください、と言ったら、全員同じ高さの音を吹くことになります。
つまり「音名」は、どの楽器でも同じ高さの音を表せる、「共通言語」なのです。
ドイツ音名を覚えよう!
「音名」を覚えると、便利なのは分かったかな?では、ここからドイツ音名の読み方を解説していこう。
ナチュラルの音名
「シ」に当たる音は、「H(ハー)」と読みます。
オクターブが変わっても同じ音名となります。
#(シャープ)の音名
シャープの場合、アルファベットの後ろに「is」が付きます
♭(フラット)の音名
フラットの場合、アルファベットの後ろに「es」が付きます
eが省略され「Es(エス)」、ラ♭は「As(アス)」となります
ミ♭は特別に「B(ベー)」となります
シ♭は、色々読み方はあるけど、規則性があるので、慣れればそれほど難しくないよ。ぜひ一通り覚えよう!